センター試験・化学では電子配置と関係のある問題は原子番号1~20に入っていることがほとんどです。受験勉強用の学習ははあまり好きではありませんが、記憶に勝る得点アップもやはり仕方ない現実があります。イヤでも覚える方が良いでしょう。
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原子番号と電子配置
電子の配列は、原則として内側の電子殻から順に配置されます。下表に原子番号1~20までの電子配置を掲載しています。価電子の数およびその周期性に着目してみましょう。
電子配置 | H | He | K殻 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
電子配置 | Li | Be | B | C | N | O | F | Ne | L殻 |
電子配置 | Na | Mg | Al | Si | P | S | Cl | Ar | M殻 |
電子配置 | K | Ca | N殻 | ||||||
価電子の数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 0 |
希ガスは安定な電子配置
希ガスは安定な電子配置であり、最外殻電子は、Heが2個、他は8個であり、価電子の数は0となります。He、Ne、Ar などは空気中に微量に存在し、ほとんど結合力がなく単原子分子(1つの原子からなる分子)です。
また、He は物質中で沸点・融点が最も低いことも特徴です。沸点:-269℃、融点:-272℃
陽イオンと陰イオンの電子の数
センター試験対策として、陽イオンと陰イオンについてもポイントを押さえておきましょう。
例えば、Mg2+ は、Mg原子が2個の電子が放出してできたものです。Mgの原子番号は12なので、電子の数は、12-2=10個と計算できます。また、F⁻ は、F原子が1個の電子を受け入れてできたものであり、Fの原子番号は9なので、電子の数は 9+1=10個となります。
ポイント
典型元素の安定なイオンは希ガス原子と同じ電子配置である
練習問題
次の(1)~(4)のイオン1個がもつ電子の数はいくつか?また、イオンと同じ電子配列の原子を示せ。
(1)3Li+ (2)8O2- (3)13Al3+ (4)17Cl–
解説
電子の数をもとめる。
(1)3-1=2
(2)8+2=10
(3)13-3=10
(4)17+1=18
イオンと同じ電子配置の原子は、電子の数が原子番号に等しい原子であることから、同じ電子配置の原子は、
(1)He
(2)Ne
(3)Ne
(4)Ar