[ 高校入試過去問解説 ] 平成27年 ( 2015年 ) 北海道 数学 問3

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平成27年度北海道高校入試数学の大問3の問題・解説を掲載しています。過去問は本番と同じ気持ちで臨みましょう。

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問1 下の図のようなカレンダーがあります。二重線で囲んだ数のように右上から左斜め下に並んだ3つの数を考えます。この3つの数のうち、真ん中の数の2乗から他の2つの数の積を引くと、常に一定の値となることを、次のように説明するとき、ア ~ ウ に当てはまる式を、エ に当てはまる数を、それぞれ書きなさい。

では、まずは本当に一定の数になっているかを確認してみましょう。本番ではそんな悠長なこと言ってられないかもしれませんが、題意を正しく理解することは重要です。あせらずに落ち着いて問題を読みましょう。

3 ( 小さい数 ), 9 ( 真ん中の数 ), 15 ( 大きい数 )

9 × 9 – 3 × 15 = 81 – 45 = 36 です。では、その隣の 4, 10, 16 でも試してみたいと思います。

10 × 10 – 4 × 16 = 100 – 64 = 36 です。どうやら一定のようですね。つまりは 問題 エ の解答は 36 になるはずです。

では ア と イ を求めてみましょう。

真ん中の数からみて、右斜め上、左斜め下の数字は6日前、6日後ということはカレンダーをみてわかると思います。というかわからなくてはいけません。上や下であれば曜日が同じなので7日前、7日後であることからも明らかです。1週間は7日であることと、カレンダーの読み方を知っていることも問題の1つです。

すなわち ア イ は 真ん中の数を n とすると、n – 6 n + 6 であることがわかります。ア イ はどちらでも構いません。順不同です。

次は ウ です。これは最初に仮にピックアップした数値で計算したことを n を使って計算しなおすことになります。

ウ は n2 – ( n – 6 ) ( n + 6) となります。では計算してみましょう。

n2 – ( n – 6 ) ( n + 6) = n2 – ( n2  – 36 ) = 36 であり、一定の値 36 になることがわかります。

 

問2 下の図のように、AB = 20 cm, BC = 30 cm の長方形ABCD があります。点 P, Q はそれぞれ頂点 C, D を同時に出発し、Pは毎秒 2cm の速さで辺 CD 上を D まで、Q は毎秒 3cm の速さで辺 DA 上を A まで、矢印の方向に移動します。△ PDQ の面積が 48cm2 になるのは、点 P, Q がそれぞれ頂点 C, D を同時に出発してから何秒後と何秒後ですか。出発してからの時間を x 秒として方程式をつくり、求めなさい。ただし、0 < x < 10 とします。

まずは揚げ足取りからです。点P, Q はそれぞれD, A には到達することができません。ですから厳密に言うと「辺 DC 上を A まで、矢印の方向に移動します」 のような表現は正しくないかもしれません。A まで到達することはできないのですから。問題文の条件が 0 < x ≦ 10 であれば点 P, Q はそれぞれ A, D に到達することができるようになります。しかし、x = 10 の場合は△ PDQ が作れません。一直線上に並んでしまいます。言葉って難しいですね。

さて、話が脱線してしまいましたが、問題解説に戻ります。

問題文より、PD と DQ の長さを x を使って表します。

まずは DQ は簡単に求めることができます。Q は毎秒 3cm で進むので、x 秒後には 3x cm 進みます。

よって、DQ = 3x cmです。

次に PD の長さを求めます。PD = CD - CP であることから、

PD = ( 20 - 2x ) cm とあらわすことができます。

△ PDQ の面積は 48 cm2 であることから、

PD × DQ × (1 / 2 ) = 48 が成り立ちますので、3x ( 20 – 2x ) × ( 1 / 2 ) = 48 を解いて問題完了です。

x2 – 10x + 16 = 0 まで計算して因数分解すると、

( x – 2 ) ( x – 8 ) = 0 となり、

x = 2, 8 となります。0 < x < 10 の条件にも当てはまります。

よって、解答は 2 秒後と 8 秒後です。

 

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