中学生でもわかる 点と直線の距離の公式の証明

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高校生で点と直線の距離についての公式を習うと思いますが、中学生でもこの公式を導出することが可能です。様々な証明方法がありますが、ここでは中学生でもわかるように相似な図形の性質を元に証明してみます。

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点と直線の距離の公式

点と直線の距離は、下図のように ある1点から直線に下ろした垂線(オレンジ色の線)の長さのことです。

点と直線の距離

点と直線の距離

まず、公式を先に示しておきます。

点と直線の距離の公式

点と直線の距離の公式

点と直線の距離の公式を証明する

では、証明してみましょう。でも、ちょっとその前に。。。。ここでは直線が一般形で ax + by + c = 0 と表現されていますが、中学生に理解しやすいように y = mx + n の形で考えていきたいと思います。本当は y = ax + b を使用したいのですが、後でわかると思いますが ごちゃごちゃになっちゃいますので、 y = mx + n とします。

図のように △ABH と △DBC は 2角が等しい相似の三角形となるような補助線を引きました。また、DC の長さは 1 とします。もちろん都合の良いように勝手に決めたことですが 1 とします。このときの BC の長さは m となります。

BC の長さが m なのは、直線が y = mx + n であることよりわかりますね。また、B の y 座標は 直線の方程式に点 A の x 座標である p を代入して求めてあります。よって、AB の長さは q – (mp + n) であることがわかります。

これで準備は整いましたので、証明に移ります。

△ABH∽△DBC より AH:DC = AB:DB

よって、

実は証明はこれで終わりです。なお、AB の長さを絶対値にしているのは、結果がマイナスになることもあるからです。わかりますよね。点Aが直線より下にある場合は AB の長さはマイナスになりますので、絶対値としています。

公式と違うじゃないかと思われたかと思いますが、実は直線の表現の仕方だけの違いであります。では、確認してみましょう。

ax + by + c = 0 を y = mx + n の形に変形すると、y = – (a / b) x – (c / b) ですので

m =  – (a / b),     n =  – (c / b)

であることがわかります。これを上記の式に代入し整理すると、最初に示した「点と直線の距離の公式」と同じ式になります。ここまでの内容を理解できていれば難しくない計算ですので、やってみましょう。

図で考えると理解しやすいですね

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