三角関数の計算問題では、 sinθ + cosθ または、 sinθcosθ が与えられている場合に、もう一方の計算結果を導かせる問題が頻出問題となっております。 「 sinθ + cosθ = 1 / 2 のとき sinθcosθ はいくつ? 」 のような問題です。ここでは、このような問題を解くために必要な知識を整理してみます。
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sin2θ + cos2θ = 1
この関係式は非常に重要ですので覚えておく必要があります。また、この公式はピタゴラスの定理から導くことができますので紹介します。図を見てみましょう。
まずは、ピタゴラスの定理より、a2 + b2 = c2 となりますので、両辺を c2 で割ると、(a / c )2 + (b / c)2 = 1 となります。
(a / c ) = cosθ, (b / c ) = sinθ より、 sin2θ + cos2θ = 1 を導くことができました。
sinθ + cosθ と sinθcosθ の関係
ここまでで、前提となる sin と cos に関する関係式を求めましたので、sinθ + cosθ と sinθcosθ の関係について考えてみます。
sinθ + cosθ の値を t とおくと,
t2 = sin2θ + 2sinθcosθ + cos2θ となります。
ここで、sin2θ + cos2θ = 1 であることから
t2 = 1 + 2sinθcosθ
sinθ cosθ = (t2 – 1) / 2 で計算することができます。
応用
応用問題として、これまでの以下の2つの関係を元に、sin3θ + cos3θ や sin3θ – cos3θ を計算させるものがあります。
- sin2θ + cos2θ = 1
- sinθ cosθ = (t2 – 1) / 2
sinθ + cosθ が与えられているときの計算例
sin3θ + cos3θ
= (sinθ + cosθ) (sin2θ − sinθcosθ + cos2θ)
= (sinθ + cosθ) (1 − sinθ cosθ)
あとは、sinθ + cosθ = t, sinθ cosθ = (t2 – 1) / 2 を上記の式に代入すればよいですね。なお、上記で sin3θ + cos3θ を因数分解していますが、これは覚えておいたほうが良いでしょう。詳細は以下のリンクを確認ください。
参考:x の3乗と y の3乗の和および差の因数分解は記憶すべし
cosθsinθ が与えられた場合に cosθ + sinθ を計算する方法
これまでは、cosθ + sinθ が与えられたときの計算についてみてきましたが、ここでは逆に cosθ sinθ が与えられたときに sinθ + cosθ を求めてみたいと思います。
計算方法
cosθ + sinθ = t とおいて両辺を2乗して
t2 = sin2θ + 2sinθcosθ + cos2θ = 1 + 2sinθcosθ
となります。右辺の sinθcosθは与えられた定数であるので、計算した結果の平方根が cosθ + sinθ として計算することができます。平方根なので、プラスとマイナスの2つの結果が得られます。
1つ1つ確認していけば、できますね。やればできる子(YDK)
Pingback: x の3乗と y の3乗の和および差の因数分解は記憶すべし – 偏差値40の高い壁