ここでは、Solaris10 でランレベルごとに apache を自動起動する設定例を掲載しています。
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solaris10 では、ランレベルに応じて各種サービスやデーモンを起動する・しないの設定を行うことができます。Linux 等その他の OS でもできますがランレベルの値や種類が異なります。
ランレベル ( runlevel )
ランレベルとは、OS の動作モードのことです。Solaris10 でのランレベルを下表にまとめます。
ランレベル | 概要 |
---|---|
0 | オペレーティングシステムを停止。SPARCの場合、OpenBootのプロンプトに移行 |
S | シングルユーザー、root ファイルシステムのみマウント(リードオンリー) |
1 | シングルユーザー、全ローカルファイルシステムをマウント(リード/ライト) |
2 | マルチユーザー、ほとんどのデーモンを起動 |
3 | マルチユーザー、ランレベル 2 の動作に加えて、ファイルシステムのエクスポート、その他のネットワークサービスを起動 |
4 | 予備のマルチユーザーモード。ユーザー定義 |
5 | シャットダウンし、ハードウェアがサポートしていれば電源を切る |
6 | リブート |
apache をコマンドラインから手動起動
ここでは、/usr/local/apache2 配下に apache がインストールされているものとします。 通常、コマンドラインから apache を起動するには apachectl コマンドに第一パラメータ ( start ) をつけて実行します。
/usr/local/apache2/bin/apachectl start
OS 起動時に apache を自動起動させる
通常、solaris10 はランレベル3で起動されています。ここでは、ランレベル3 で OS が起動した場合にのみに apache を自動起動させる設定例となります。自動起動の登録は、apachectl ファイルの シンボリックリンクをディレクトリ /etc/rc3.d 配下に作成するのみで完了です。
# ランレベル3での apache の自動起動設定 ln -s /usr/local/apache2/bin/apachectl /etc/rc3.d/S50apache2
rc3.d の 3 がランレベル3 をあらわします。よって rc2.d 配下のスクリプトは ランレベル2 の場合に起動されることになります。
rc3.d 配下のスクリプトは、スクリプト先頭が S の場合に、そのスクリプトファイルは start パラメータを付けて OS 起動時に実行されます。そのため、シンボリックリンクを作成するだけ良いのです。
また、次の 2つの数字 ( 50 ) は優先度であり、ディレクトリ内の数字の小さいものから順に呼び出されます。それ以降の部分は任意 ( サンプルではapache2 ) の文字列となりますので、わかりやすい名称を付ければよいです。