[ 中学数学 ] 度数分布表 ~ 階級・度数・相対度数 ~

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ここでは、中学生で学習する度数分布表について掲載しています。地味な存在ですが、入試問題には頻繁に出題されます。

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度数分布表

度数分布表とは、下図のような表のことです。表のデータは 22人分の体重の測定記録です。沢山の項目を用意しましたがそれほど難しいものではありません。また、中学生の数学で必要なだけではありません。仕事でも、データを入力しグラフ表示なんてのはよくあることです。

階級 ( 体重の範囲 ) 階級値 度数 相対度数 累積度数 累積相対度数
40 以上 ~ 45 未満 42.5 3 0.14 3 0.14
45 以上 ~ 50 未満 47.5 5 0.23 8 0.36
50 以上 ~ 55 未満 52.5 8 0.36 16 0.73
55 以上 ~ 60 未満 57.5 6 0.27 22 1.00
 合計 22 1.00

それぞれの項目が何を意味しているのかを見ていきます。

階級

今回の例の場合だと体重の範囲になります。

管理人の階級は無差別級です

階級値

階級値は階級の中間の値です。40 ~ 45 の階級の場合だと、( 40 + 45 ) ÷ 2 = 42.5 と計算してその階級の値としています。度数分布表の場合はある範囲のものを同じものとして扱いますので、個々の実測値はわからなくなりますので大体の値として階級値を使用します。階級値をもとに平均値などの計算も行います。大体の値なので実測値の平均値とは当然ずれてきます。

度数

今回の場合ですと、人数です。40 kg 以上 50 kg 未満の人は3人であるということです。

相対度数

各階級の度数を度数の合計で割った値です。その階級の度数は、全体の何パーセントなのかを知るための指標です。40 kg 以上 50 kg 未満の相対度数は 3 ÷ 20 ≒ 0.14 と言うことになります。全体の 14% がこの階級にいるといえます。

相対度数の合計が 1.00 にならないことがあります。小数点の四捨五入などによって計算に誤差が発生するためです。そのような場合には、影響の少なそうなものを選んで微調整します( 度数が同じなのに相対度数に差異があるような調整法はお薦めできません ) 。表示する必要がないときには、表示をやめるのも1つの手段です。

累積度数

今回の例では累積人数に相当します。

累積相対度数

累積度数に対しての相対度数になります。55 kg 未満の割合は 73% であることが累積相対度数から読み取れるようになります。

階級値と度数から平均値を求める

度数分布表から個々の体重は読み取ることはできません。そこで、階級値を利用して大体の平均を求めてみます。運が良いと実際の平均値と近い値になりますし、運が悪いと結構ずれてしまいます。また、今回の例では度数が 22 と少ないので精度は悪くなりそうです。計算方法は、

( 階級値 × 度数 ) の合計値 ÷ 度数の合計

ですので、{ ( 42.5 × 3 ) + ( 47.5 × 5 ) + ( 52.5 × 8 ) + ( 57.5 × 6 ) } ÷ 22 ≒  51.36 となります。

実際の平均値とのずれは神のみぞ知るという状態です。

大切なこと

中学生では、度数分布表から的確にデータを読みとれるように勉強します。もちろん大切ですが、本当に大切なことは、どのようにデータを解析するか考えることです。そして検証することです。グラフ表示したりするには視覚的にわかりやすくする方法です。目的ではありません。階級の範囲は的確か、いつ調査を行うべきか、そもそも度数分布表では分析できないのではないかといったことを考えて、分析し、検証することです。そして繰り返すことです。勉強の方法が間違っているんじゃないか、これからは別の勉強方法でやってみよう、その結果、成績に変化はあったのかということと同じことです。

また、データやグラフを使って人を騙す人たちがいることは忘れないでください。データ自体が嘘であったり、解析手法と結論を結びつける理由が嘘であったりします。人を疑えということではなく、内容を正確に理解し、その妥当性を判断することは大切です。

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