定期発注方式とは、あらかじめ決められた発注次期(発注サイクル期間)に、その都度需要を予測して発注量を決めて発注することです。
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発注サイクル期間の決め方には「経済発注量」が関係してきます。経済発注量について知りたい方は以下のリンクを参照ください。
発注サイクル期間は以下のように求めます。
年間発注回数 = 年間の需要 / 経済発注量 より、
発注サイクル期間 = (年間日数 / 年間発注回数) = (年間日数 × 経済発注量) / 年間需要
需要が一定の場合の発注量
需要が一定である場合の発注量は以下のように求めることができます。
発注量 = (調達期間 + 発注サイクル期間) × 1日の需要量
需要が一定ではない場合の発注量
需要量が一定ではない場合のほうが多いのではないでしょうか。このときの発注量の求め方は、
発注量 = (調達期間 + 発注サイクル期間) × 需要推定量 + 安全在庫 - 発注時の在庫量
ですあり、安全在庫は以下のように求めます。
安全在庫 = 安全係数 × (調達期間 + 発注サイクル期間)の平方根 × 需要の変動
なお、上記計算の詳細は、「定量発注方式の発注点を計算する」を参照ください。定量発注点方式の場合には、(調達期間 + 発注サイクル期間)に相当する部分は、最大調達期間です。
ポイント
発注時の在庫量は現在の在庫量 + 発注残 で計算します。発注残とは、発注はしているが、納入されていない状態のものです。
例題
ある製品について、次のケースにおける発注量を求めてみます。
調達期間:0.5ヶ月
発注サイクル期間:1ヶ月
品切れ率:5%
発注時の在庫量:15個
過去6ヶ月間の需要量データは以下のとおりとすると、1ヶ月あたりの平均需要量は、(200 / 6) ≒ 33個であることがわかります。
月 | 需要量(個) | 平均(33個)との差 | 分散(平均との差の2乗) |
---|---|---|---|
1 | 25 | -8 | 64 |
2 | 40 | 7 | 49 |
3 | 38 | 5 | 25 |
4 | 51 | 18 | 324 |
5 | 30 | -3 | 9 |
6 | 16 | -17 | 289 |
計 | 200 | - | 760 |
また、品切れ率と安全係数の定義を以下とすると、今回使用する安全係数は1.65であることがわかります。
品切れ率 | 安全係数 |
---|---|
2.5% | 1.96 |
5.0% | 1.65 |
10.0% | 1.28 |
以上から、
平均需要量:33個
需要の変動:760 / (6 – 1) の平方根 ≒ 12.3
安全在庫:1.65 × (0.5+1.0) の平方根 × 需要の変動 ≒ 25個
であることがわかりましたので、
発注量 = (調達期間 + 発注サイクル期間) × 需要推定量 + 安全在庫 - 発注時の在庫量
の式に当てはめることで、
発注量 = (0.5 + 1) × 33 +25 – 15 ≒ 60個
を求めることができます。
昨日は忘年会で、今日は2日酔いです。富山だけに氷見の民宿に行ってきました。ブリだらけでした。