[ 中学理科 ] 場所によって重さは変わるが質量は不変 ( 月に行っても痩せない )

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中学生になると質量と重力という2つの言葉が登場しますが、一体何が違うのでしょうか?もちろん方言ではありませんよ。それぞれの意味がちゃんとあります。

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質量とは

質量とは、”物” そのものの量のことを言います。場所によって変化はしません。地球だろうと月だろうと太陽の近くでだって変化はしません。単位には kg や g などを使います。

重さとは

重さとは何でしょうか。すでに質量は場所によって変化しないと説明していることからも推測できそうですが、重さは場所によって変化し、重さとは重力の大きさのことをいいます。月に行くと宇宙飛行士の体が軽くなっているように見えますよね。ピョンピョンとはずんでいます。これは重力が地上と比べて小さくなっているからです。大体 1 / 6 くらいになります。なお、単位は N (ニュートン) で表します。

でも、ダイエットできたわけではありませんよ。その証拠に地上に戻ってくると体重が 1 / 6 になっていることなんてありませんよ。

安心してください。痩せてませんよ

質量と重さの相互変換

1Nは○キログラムのように変換できるのかといいますと、それができてしまします。ただし、以下の定義によってはじめて変換することができます。

1 [kg重]の定義

1 [kgf] は、質量1 [kg] の物体を標準重力加速度( g = 9.8 [m / s2] )のもとで量った重量

※ kgf とは kg重 と同じものです

標準重力加速度とはなんでしょうか?これは地上での加速度の大体の平均値です。地球で高いところから物を落とした場合に、1秒当たり 9.8 [m / s] ずつ速度が速くなるということですね。ただし、加速度とは月と地球でも異なりますし、厳密にそくていすると北海道と沖縄でも違いがあります。よって、1[kgf] とはあくまで地球でのみ適用できる定義となります。

よって、1[kg重]のこの定義から、質量 m の物体にかかる重量は m × g となり、1 [kg]の質量にかかる重量は

1 [kg] × 9.8 [m・s2] = 9.8 [kg・m/s2] = 9.8 [N]

と計算することができます。また、以下のように 1[N] も計算することができます。

1 [N] = 1 / 9.8 [kgf] = 0.102 [kgf]

このことは、「1 N は 102 gの物体にはたらく地球での重力である」 ということを意味しています。

これまでの内容をもとに、月と地球での質量と重力の関係を下表に示します。

地球
変化しない質量 600 [g] 600 [g]
変化する重力 約 6 [N] 約 1 [N]

もうすぐ激太りの正月がやってきます。楽しみです。きっと、重さが変わっているだけで質量は変わっていないでしょう。

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