[ 中高生理科 ] オームの法則の基礎 ( 電流×抵抗=電圧 )

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オームの法則について概要をまとめていこうと思います。まずはなぜオームの法則と呼ぶのでしょうか?それは初めて世の中に発表したのが「ドイツの物理学者であるオームさん」だったからです。1827年のことでした。

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初めて世に発表したと言うのも、ヘンリー・キャヴェンディッシュさんという方が実はこの法則を1781年に発見していたのですが、存命中には発表していませんでした。もしも先に発表していたら今頃「ヘンリーの法則」や「キャヴェンディッシュの法則」と呼ばれていたかもしれません。

※なお、高校化学で履修すると思いますが、ヘンリーの法則と呼ばれるものは別途存在します。
※アイキャッチ画像はゲオルク・オームです

オームの法則

オームの法則は、電流と電圧および抵抗の関係を表す法則で以下の式で表されます。

電流(Ⅰ) × 抵抗(R) = 電圧(V)

という式が成り立ちます。

また、は以下のようにも表すことができます。

電流(Ⅰ) = 電圧(V) ÷ 抵抗(R)

この式から、電圧が高ければ高いほど電流が流れることがわかります(電流は電圧に比例する)。また、抵抗が大きければ大きいほど電流は小さくなることがわかります(電流は抵抗に反比例する)。

抵抗とは

抵抗(R) とは、その物体の電流を流しにくい度合いを指し、以下のように定義されています。なお、電気抵抗ともいいます。単位はΩ(オーム)で表します。

1Vの電圧で、1Aの電流が流れるときの 抵抗を1Ωとする

イメージしてみてください。発電所で作った電気を各家庭までに運ぶために、電柱に電線がたくさん張り巡らされています。電線の抵抗が高いと電気(電流)が流れにくくなります。つまりは電線の抵抗は小さければ小さいほど良いと言うことがわかります。実際の電線には銅が使用されていますが、実は銀のほうが抵抗が小さいことがわかっています。なぜ、銅ではなく銀を使わないのでしょうか?

わかりますか?答えは簡単。お金がかかって仕方ないからです。本当は銀のほうがいいに決まってるんです。

オームの法則と並列回路と直接回路

ここでは、以下のように乾電池(1.5V)で豆電球(抵抗:R)を点灯させていることをイメージしてください。

このつなぎ方にそれぞれ乾電池を1つ足して、並列回路と直接回路でつなぎなおしてみたた場合に、それぞれどのような結果になるかを下表にまとめます。オームの法則の式を思い浮かべながら見てください。

並列回路 直列回路
   
豆電球(抵抗)は変わらない。

電圧は変わらないので、流れる電流も変わらない。

電球が切れるまで電池は2倍長持ちする

 豆電球(抵抗)は変わらない。

電圧が2倍(3V)になるので、電流も2倍流れ、豆電球が明るく点灯する。

電流も2倍流れるので、電球が切れるまで電池は2倍早く切れる

並列回路の場合、「電池が2本あるから、2倍の電流でも寿命は同じでは?」と思いませんか。管理人は思いました。しかし、電池の寿命は流れた電流の量で決まります。電池は直列につながっていますから、2個の電池に流れる電流の量は同じです。つまり、どちらの電池にも2倍の電流が流れることになり、1本のときと比べて早く寿命を迎えることになります。

電化製品の抵抗を求めてみる

何か身の回りの電化製品を探してみましょう。きっと、消費電力量が記載されていると思います。今近くに700W(ワット)の電子レンジがありましたので、これを例に電子レンジの抵抗を求めてみたいと思います。まず、電力は以下の式で求めることができます。

電力(W) = 電流(Ⅰ) × 電圧(V)

なお、家庭用のコンセントでとれる電圧は100Vです。リビングとかにある大きなエアコンなんかは200Vの電圧がかかっているとは思いますが、そこらへんのコンセントは100Vです。つまり、式に当てはめると、

700(W) = 電流(Ⅰ) × 100(V)

なので、7A(アンペア)の電流が流れることになります。また、オームの法則から、抵抗(R)電圧(V)÷電流(Ⅰ)なので、電子レンジの抵抗は、100÷7≒14.3(Ω)ということがわかります。

つまり、電力(W)が小さいほど、流れる電流が少なくなるので、電気代が安くなり経済的ということになります。

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