[ 中学理科 ] 水溶液の濃度と飽和 ( 溶解度 )

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水溶液の濃度を数値で表すには、パーセント ( 百分率 : % ) が広く使用されています。なお、パーセントは濃度に限らず、割合を示すために使われ、全体を 100 としたときにどのくらいの割合になるかを示す数値です。

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濃度を求める式

水溶液の濃度は、全体としての溶液の質量 ( g ) 、部分としての溶質の質量 ( g ) を用います。

濃度の求め方

濃度の求め方

溶質やら溶液やら難しい言葉が使用されていますのでわかりにくいのですが、塩水で考えますと

溶質=塩

溶媒=水

溶液=塩水

のことです。

演習問題

① 水 80 g に砂糖 20 g を溶かしたときの濃度を求める。

濃度= ( 砂糖 ) / ( 水 + 砂糖 ) × 100 なので、

= 20 / ( 80 + 20 ) × 100

= 20 / 100 × 100

= 20 ( % )

② 15 % の食塩水を 80 g つくるのに食塩と水は何グラム ( g ) ずつ必要か。

濃度の式を変形すると、以下のようになります。

溶質の質量 = 溶液の質量 × 濃度 ÷ 100

食塩の質量 = 食塩水の質量 × 濃度 ÷ 100

= 80 × 15 ÷ 100

= 12 g

水の質量 = 食塩水の質量 - 食塩の質量

= 80 - 12

= 68 g

濃度の計算はこれで大丈夫ですね。

水溶液の溶解度

多くのものは、水に物質を溶かすと、溶ける量には限界があり、この限度を溶解度といいます。溶解度は水 100 g に溶ける溶質の質量 ( g ) で表し、溶質が限度いっぱい溶けた溶液を 「 飽和溶液 」 といいます。

溶解度は温度によって変わり、たいていの固体の物質は温度が上がると溶解度も大きくなります。水よりも熱湯のほうが砂糖や塩はたくさん溶けることからもイメージしやすいですね。

硝酸カリウムの溶解度

温度 溶解度
0 ℃ 13.3 g
20 ℃ 31.6 g
40 ℃ 63.9 g
60 ℃ 110 g
80 ℃ 169 g
100 ℃ 246 g

溶解度と温度の関係から例えば、80 ℃ の水 100g に 200g の硝酸カリウムを入れた場合、200 - 169 = 31 g の硝酸カリウムが溶け残ることがわかります。また、このとき飽和した状態となりますので、時間が経過して水の温度が低下すると、水に溶けていた硝酸カリウムの結晶が新たに出てくることになります。

おまけ

固体の物質が水に溶けるときは、普通、温度が高くなると溶解度も大きくなりますといいましたが、実は気体の場合は、温度が低いほど水によく溶けます。ビールの泡や炭酸飲料のプシューも温度が高いほど水に溶けていない状態なので、勢いよく飛び出すと思います。一度試されてみてはいかがでしょうか。

しっかり冷えてても、強く振ると飛び出します。何事にも程度の問題はあります。

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